寂円寺徒然日記
いただく。

「失う」と書きますととてもマイナスなことのように感じます。

先日ある方が、人間は失わないと気づけない生き物だからね。というのをふと口にしました。だれも耳にしたことのあるようなお決まりのセリフですが、たまたまその話をしていたのが他のお寺の本堂だったのですが、ふと見上がるとそこに観音様がいました。

なんとなくその言葉を聞いたときに観音様を見上げていたら感じたことがありました。

この「失って気がつく」という言葉をよくよく考えてみますと、

「失って初めて気付かせていただいた」
「失って初めて知らせていただいた」

ととることができるように思います。

この「いただいた」という気持ちは真宗ではとても大切なことのように感じます。

それを思ったときに「失う」ということはマイナスかプラスか。
その質問に答えはないのかもしれないとなんとなく感じました。

たわいもない会話の中でしたがなんとなく「いただく」ということはそういうことなのかもしれないなぁと感じたと同時に、真宗の種みたいなものは本当にいろんなところに落ちてるものだなぁとつくづく感じました。

 

 

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