寂円寺徒然日記
新年。
年が明けてだいぶたってしまいましたが、あけましておめでとうございます。

今年は元旦の修正会にはじまり、新年からたくさんの方にお参りいただきありがとうございました。今年も宜しくお願い致します。

先日、ある知り合いの僧侶の方が、
 
「8歳の子が感じる1年は8年生きたうちの1年なので8分の1年。60歳の人は60年生きたので1年も60分の1年を過ごしたことになる。だから大人は1年を短く感じるんですよ」と言っていました。ああなるほどと納得しました。

私は先日35歳になりましたので、今年は35分の1なのだなと。たしかに年々1年が過ぎるのが早くなってきたように感じます、しかしながら同時にあっというまに過ぎ去る1年だからこそ感じる事ができるようになることもあるのかもしれません。

清沢満之という方が35歳の時に書かれた臘扇記という日記があります。先日それを久しぶりにひっぱりだしてきて読んでみました。その中にある一文が目にとまりました。

「自己とは何ぞや。これ人世の根本的問題なり」

仏教とは自己をしっかりと、曇りなく見つめるというところからはじまります、まだまだ自分を正しく見ることもできず、仏教の教えも、浄土真宗の教えも勉強不足ですが「自己とはなんぞや」この問いを忘れることなく、あっというまに過ぎていくこの時を意識して生活をしていく姿勢は大切な事であるということを改めて感じました。

気持ちを新たに、今年もたくさんの人と顔を合わせて話をさせていただくことを有り難く感じながら過ごしたいと思います。

副住職
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