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「いただきます」
幼稚園でも給食がはじまり、子どもたちはお昼ご飯の前にみんなでそろって手を合せ「いただきます」といいます。そんな光景をみていて、ふと子どもに尋ねてみました。
「いただきますって誰にいってるの?」
そうしたら子どもがいいました。
「お母さん」
「どうして?」
「だってお弁当作ってくれたから」
こんな会話をしました。
なにげない会話だったのですが、しばらくしてそのことを思い出してふと感じたことがあります。たしかにお弁当を作ってくれた人にたいする「いただきます」はすごく大切です。しかしそれだけではなくそれともうひとつ忘れてはいけないのが命にたいする「いただきます」ではないかと思いました。
魚の命をいただきます。
動物の命をいただきます。
野菜の命をいただきます。
いただきますは、命をいただきます。という意味もあるんだと思います。いまはスーパーでは魚も肉も切り身で売っていて、水族館で泳いでいる魚や牧場にいる牛と、自分の食べているお弁当を結びつけるのが難しい世の中です。
でも人間が生きるということはたくさんの命をいただいてはじめて生きていけるわけです。そこに気づけてはじめて湧いてくる感情というものはたくさんあるんだと思います。愛でるということ。感謝するということ。
そういう大切な心の一つ一つはをしっかりと子どもたちに伝えていかなきゃいけたらいいなと思いました。
遠藤 正樹
拝読させて頂きました。生きていくことはある種罪深いところがあるかも知れません。仰る通り感謝、感謝です。
副住職
ほんとうに感謝感謝ですね。つい忘れがちになってしまうことがありますが・・・