寂円寺徒然日記
さくら。

あけましておめでとうございます。と言ってからはやくももう3ヶ月もたってしまいました。年々、時の過ぎる早さがスピードを増していくようです。

今年は桜も短い時間に一気に満開になり、あっという間に葉桜になってしまったように感じます。毎年上野に家族とお花見にいくのですが、今年は期を逃してしまいすっかり葉桜の様相でした。

それでも散り際の桜というのもきれいなものです。海外にいる友人から桜の写真を送って欲しいといわれ何枚か送りました。その友人が、海外に住んでいてどうしても日本に帰って見たくなるのは、桜と花火だといっていましたが、桜吹雪の上野公園を歩いていると本当にその気持ちがわかります。

桜ほど、日本人の心、感情に直結してくる花はないのかもしれません。

そんなことを想いながら散歩をしていて、ふと安心法門という禅宗の書物の中にある言葉で「桜が我は是桜でござる、梅が我は是梅でござると名乗って出はせぬぞ」という言葉が書かれていたのを思い出しました。

美しさとはなんなのか、心を打つということはどういうことなのか、その深い部分がその言葉には表されているような気がします。

副住職



コメント